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顎関節症の解説

顎関節症ってどんな病気?

顎関節症(がくかんせつしょう)とは?

顎関節症は、アゴの関節や咀嚼筋(ものを噛む筋肉)に痛みや違和感が生じる疾患で、「アゴが痛い」「口が開けにくい」「口を開けるとカクカク音が鳴る」などの症状が現れます。歯ぎしりや食いしばり癖も顎関節症を引き起こす原因となります。

現代では、スマートフォンの使用やストレスによる咀嚼筋の過緊張が原因となり、若年層から高齢者まで幅広く発症しています。

正式には「顎関節障害(Temporomandibular DisordersTMD)」と呼ばれることもあります。

顎関節症には、じつは明確な診断基準がなく、具体的な数値等で測れるものもそれほどありません。病院での診断も医師からの客観的視点と患者さん本人の申し立ての両面から総合的に判断されるケースが多いのです。

また、顎関節症は男女比率でおよそ2対1の割合で女性の方が多いと言われています。

顎関節の解剖

顎関節の動きに関係する筋肉の解剖

 アゴの咀嚼に関係する主要な筋肉(図解用解説)

  1. 咬筋(こうきん / Masseter
    • 頬の側面に位置する、最も力強い咀嚼筋
    • 下あご(下顎骨)を上に引き上げて「噛む」動作を助ける
    • 噛み締める時によく使われ、歯ぎしりでも酷使される
    • 三叉神経の下顎神経前枝の咬筋神経
  2. 側頭筋(そくとうきん / Temporalis
    • 頭の側面(こめかみ)に広がる扇形の筋肉
    • 顎を引き上げ、後ろへ引く動作を担当
    • 歯を食いしばったとき、こめかみが盛り上がるのがこの筋肉
    • 三叉神経の下顎神経前肢の深側頭神経
  3. 内側翼突筋(ないそくよくとつきん / Medial Pterygoid
    • 顎の内側にあり下顎を引いたり噛みしめたりする
    • 咬筋と協力して顎を閉じる動作を助ける
    • 食べ物を奥歯でしっかり噛むための補助的な動き
    • 三叉神経の下顎神経枝の内側翼突筋神経
  4. 外側翼突筋(がいそくよくとつきん / Lateral Pterygoid
    • 下顎を突き出し関節円板を前方に引く
    • 他の咀嚼筋とは異なり、顎を「開ける」働きがある
    • 顎を前後左右に動かす役割もあるため、顎関節症にも関連が深い筋肉
    • 三叉神経の下顎神経の外側翼突筋神経

主な症状は?

アゴの痛み

顎関節やその周辺、こめかみ、耳の前あたりに痛みが出ます。安静時は痛みも無く開口時や咀嚼時に強く感じることがほとんどです。食事の時にアゴが痛くてツラいという声が多く、あくびも怖いという人も多くみられます。咀嚼筋(物を噛んで食べる事に使う筋肉)と言われる筋肉の過緊張により痛みを感じるようになります。咬筋、側頭筋、外側翼突筋の過緊張により起こります。特に外側翼突筋が関与していると言われています。

  1. 関節雑音(クリック音やカクカク音)

口を開け閉めするときに「カクン」「ミシッ」といった音がすることがあります。
また、口の開け閉めの時に「ポキッ」や「パキッ」という音が鳴るケースも多くあります。
この場合は、周りの人にも聞こえるくらいの大きさのものもあります。
これは、筋肉筋膜などの軟部組織の過緊張と関節にある関節円盤という軟骨の前方への変位によるものがほとんどです。

関節円板を前方に引きだす外側翼突筋が過緊張を起こし関節円板が常に引っ張られる状態になる事で関節円板の前方へのズレや脱位が起きクリック音を生み出す原因になります。

口が開かない(開口制限)

口を開けようとするとアゴの周りに痛みやこわばり感を感じて口が開かなくなる事があります。その痛みは耳の裏あたりに感じる事もあります。この症状は突発的に発生するケースも多いようです。ひどい人は指1本くらいしか開かなくなり、食事も困難になります。
口を閉じる筋肉(咬筋・内側翼突筋・側頭筋)の過緊張により抵抗感や痛みを発症します。開口ロックとも言います。

噛み合わせの違和感

物を噛んだときの左右バランスに違和感を感じたり、噛み合わせがずれているように感じたりします。

前歯の当たり方や奥歯の当たり方の違和感などいくつかのケースがみられます。
歯の歯並びの問題ではなく、顎位(アゴの位置)のズレやアゴの骨の変形によるものであり、前後左右の噛み合わせのズレ感が生じます。
体のバランスの崩れやゆがみも大きく関係し、ストレスによりより影響を受けているケースも多くみられます。

顔の左右差やゆがみ

あごの関節(顎関節)やその周囲の筋肉に異常が生じることで、さまざまな不調を引き起こす疾患です。その中でも、見た目に現れる「顔の歪み」は、患者さんにとって大きなストレスとなる症状のひとつです。
 

顔のゆがみが起こる原因

顎関節症により、片側の顎関節や咀嚼筋(咬筋・側頭筋など)に過度な負担がかかると、筋肉の緊張や萎縮、左右のバランスの崩れが生じます。これにより、以下のような顔の非対称が現れることがあります。
片側でよく物を噛む人やよく頬杖をつく習慣のある人が多く、その積み重ねが左右のかたよりを生み出す原因にもなります。
普段の姿勢も影響してきます。

  • 口を開けると顎が片側にずれる

  • 頬の筋肉の張りに左右差が出る

  • 顎の位置が中心からずれる

  • 笑った時に顔のバランスが不自然になる
     

症状が進行すると…
初期段階では軽度の違和感や見た目の変化にとどまりますが、症状が進行すると、かみ合わせの不良や首・肩の筋肉の緊張にもつながり、全身のバランスを崩すことがあります。

原因は?

顎関節症の原因は1つではなく、複数の要因が複雑に関係しています。
代表的なものには

  • ストレス  筋肉の緊張が高まることで症状を引き起こすことがあります。
  • 歯ぎしり・食いしばり  無意識に行うことで関節や筋肉に負担がかかります。
  • 姿勢不良  悪い姿勢や猫背やスマホの見過ぎなどによる首・肩の筋肉緊張。
  • 噛み合わせの問題  歯の痛みによる片噛みや歯の欠損や矯正治療の影響など。
  • 外傷  アゴ関節への打撲や事故など

などがあげられます。
顎関節症は奥が深い症例の1つと言えます。
近年はコロナ禍からマスク着用の癖がついた人も多く、その影響もあり顎関節症の人が増加しています。

日常生活の疲労の蓄積やメンタルストレスによる自律神経の乱れにより知らず知らずのうちに顎関節症になる人が多いのです。
また、Wi-Fiや家電による電磁波も身体に悪影響をあたえ顎関節症の原因の一つであり、デジタル化した現代人になりやすい疾患の一つと言えるでしょう。

 

治療法は?

西洋医学での治療

代表的なマウスピース

顎関節症は多くの場合、非外科的な保存療法で改善します。

専門は、口腔外科(一部の歯科)がメインであまり知られていませんが耳鼻咽喉科でも診てもらえます。

保存療法

  • スプリント療法(マウスピース)
    就寝中に装着することで歯ぎしりを防ぎ、顎への負担を軽減
  • 理学療法
    温湿布・マッサージ・ストレッチなど
  • 薬物療法
    鎮痛薬や筋弛緩薬、抗不安薬などを使用
  • 生活指導
    噛み癖の改善、ストレス管理、姿勢の指導など

外科的治療(重度の場合)

  • 関節洗浄(関節内に液体を入れて洗う)
  • 関節鏡手術や開放手術(まれ)

西洋医学では、残念ながら特効薬は無く経過観察的な治療がメインとなっています

整体院での治療

アゴの関節の調整

病院では「経過観察」「マウスピース装着」が中心ですが、当院では身体全体のバランスから整えるアプローチを行っています。

 施術内容の一例

  • 姿勢・骨盤のゆがみを整えることで、アゴへの負担を軽減
  • 重心バランスの調整により嚙み合わせのリセットをかける
  • 首や肩周りの筋肉や膜をやわらげる
  • 顎関節周辺の筋膜や筋肉をやさしく調整
  • セルフケア指導で再発を予防

症状の多くはアゴだけでなく全身の筋肉や姿勢の問題から起きているため、整体による調整で改善されるケースも多いです。

また、原因の一つであるメンタルストレスの緩和や自律神経系の安定化の施術として脳の反射を使った施術法も使用しています。

あなたは大丈夫ですか?  顎関節症チェックリスト

3分でできるセルフチェックシートです

  • 口を開け閉めする時に音が鳴る
  • 口を開けると真っ直ぐ開かず左右差がある
  • 歯ぎしり・食いしばり癖がある
  • 歯列矯正・インプラント・差し歯をしている(いた)
  • 口を開いて縦に指が3本入らない
  • 肩こりから来る頭痛がある
  • 眼の大きさに左右差がある
  • よく受話器を肩で挟むクセがある
  • 食事の時によく片側で噛む
  • 楽器を弾く、吹く事が多い
  • アゴが外れた事がある
  • 爪やペンを噛むクセがある

いかがでしたか?
3つ以上当てはまれば要注意です。
顎関節症の可能性ありです。
ご不安でしたらご相談ください。

歯ぎしり・食いしばりとは?

歯ぎしり(ブラキシズム)や食いしばりは、無意識のうちに歯を強くこすり合わせたり噛み締めたりする習慣のことです。特に睡眠中に起こることが多く、自覚がないまま症状が進行してしまうことも少なくありません。
ストレスが大きく関係していると言われ、現代人の多くが大なり小なり経験している疾患の一つであると言えます。
顎関節症とも深い関係性があり、進行すると歯が割れてしまう事(歯根破折)もあり、注意が必要です。

歯ぎしり・食いしばりの原因は?

  • ストレス(メンタルストレス・物理的ストレス)や緊張
  • 噛み合わせのズレ
  • 姿勢の悪さ(猫背・うつむき姿勢)
  • 就寝中の習慣(仰向け以外の寝姿勢など)
  • 癖(集中時の噛みしめなど)

症状は?

  • 朝起きたときの顎のだるさや痛み
  • 歯のすり減りや知覚過敏
  • 顎関節症の発症悪化
  • 首・肩のこり、緊張型頭痛
  • 顔のゆがみ・片側だけの筋肉の発達

顎関節症との関係性

歯ぎしりや食いしばりが長く続くと、咀嚼筋(そしゃくきん)や側頭筋咬筋(こうきん)といった顎周囲の筋肉に負担がかかり、顎関節症を引き起こす原因になります。
症状が進むと、開口時の痛み、関節音(カクカク音)、口が開きづらくなるなどのトラブルが生じます。
歯ぎしり・食いしばり癖は、顎関節症と切っても切れない関係性なのです。

・まとめ

顎関節症は早期の対応と習慣の見直しがとても重要です。当院では、顎の不調の根本原因にアプローチし、身体全体のバランスを整えることで、症状の改善を目指します。
お悩みの方はお気軽にご相談ください。


ページの制作者

整体院 ボディーケア オフィス 烏丸
院長 北中良祐

・鍼灸師(国家資格)

・柔道整復師(国家資格)

・イネイト活性療法アカデミー過程修了

・整顎アカデミー過程修了

・小林式背骨矯正法セミナー過程修了

・癒楽身体療法ベーシックコース過程修了

・関節トレーニング認定インストラクター

施術歴30年になります。整形外科医にて12年以上の勤務歴もあり西洋医学をしっかりと学びました。

膝や脚の痛みに特化した施術を提供いたします。
しっかりと学び技術も磨いてきました。

皆さまの健康にお役に立てれば幸いです。

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